梅のお祭りをご紹介!香りのよい梅をめでるなら、京都のどこ?
2020/07/15
京都の梅は、ほかの地域よりも早く訪れる気がします。
咲いている時期が長いせいでしょうか。
特に、梅の名所として名高い北野天満宮さんでは、一月に入るとすぐに蝋梅という梅が咲き、他の品種も順々に咲きほころびながら、三月まで楽しめるイメージ。梅を愛した菅原道真さまらしいですね。
梅にまつわるイベントも、あちこちで開催されています。
北野天満宮
一月から三月にかけて楽しめる、北野天満宮の梅ですが、一番の見ごろはやはり二月。中旬から三月下旬にかけては、50種類、2000本以上の梅が華やかさを競う梅苑が公開されます。
入苑料は600円かかりますが、お茶菓子がいただけます。(北野天満宮に入るだけなら無料ですのんびりと香りを楽しみながら一服、と行きたいところですが、週末は混雑がひどいです。
特に、大学の試験が残っている二月は、合格祈願の学生さんも多いので、梅苑にたどり着くまで決行ならばされてしまいます。長時間歩くのがつらい方や、子供さんをお連れの方は注意してくださいね。
もちろん、梅苑以外でも、境内のあちこちに梅の花が雅を競っています。
梅花祭
梅苑公開中にやってくる菅原道真さまの月命日、2/25の10時からは梅花祭が行われます。900年もの間続いている催事です。
道真さまをお慰めするために、四斗(18リットル×4、すごい量!)のお米を大小二つの台に盛り付けたもの(大飯・小飯)が備えられます。これは北野天満宮の近くに住む「神人」と呼ばれる人々の末裔「七保会」が、みそぎをして用意します。「神人」の先祖は道真さまにお供していた人たちというから驚きです。
玄米に白梅・紅梅を挿した「紙立」というものも、道真さまにお供えされます。この玄米は、催事ののちに、「厄除玄米」として授与所で授与していただく事が出来ます。(一袋100円)
お供え神事に合わせて、門前広場では野点が行われています。戦国時代に秀吉が行った北野大茶会にちなんで、昭和27年から開催されるようになりました。こちらは、北野天満宮近く、上七軒の芸妓さんたちが配膳してくださるので、とっても華やか。
野点をいただく(拝服)には、お茶・宝物殿拝観・撒饌(落雁+厄除玄米)引換がセットになった1500円のチケットを購入しなくてはなりませんが、ものすごく人気があるお席です。
チケットは一か月前から販売が始まっているので、お祭りが週末に当たる年は前もって手に入れていく方がいいですね。平日でも、チケットは買えますが、行列には並ばなくてはいけません。
それでも、芸妓さんにお茶をいただける機会なんてめったにありませんので、私は並んじゃいます。
2016北野天満宮・梅花祭・芸舞妓による梅花祭野点大茶湯
梅宮大社
京都の観光地としてはあまりメジャーどころではないのですが、名前に梅が付くだけあって、550本の梅が植えられています。(桜も多いですが)
神様は、梅とは関係なく、お酒の神様ですけどね。お宮の住所が「梅津」というので、そこから頂いたお名前なのでしょうか。別の説では、もともと「産宮」だったとも言われています。平安時代は藤原氏からも信仰され、位も正一位というのでとても歴史のある大社です(もっと有名になってもいいと思う)。
こちらは、嵯峨天皇の皇后陛下がこちらにお祈りしたところ、解任したという伝承があったり、「梅=うめ=産め」という音のつながりもあったりで、安産祈願のお宮とも言われています。
そんな梅宮大社で、三月の第一日曜日に行われるお祭りが、「梅産祭(うめうめまつり)」。なんともストレートな名前ですね。その名前の通り、子宝や安産を祈願するお祭りです。
当日は、近域の若夫婦が大勢、安産祈願に訪れます。祈祷を挙げる際、本殿の奥に通されるのですが、そこにあるのが「またげ石」。この石をまたぐと子宝に恵まれる、安産になると言われています。
また、梅酒や梅ジュースの無料接待も行われています。私は安産祈願で行ったので、残念なことに梅ジュースだったのですが、梅酒もおいしそうだったなぁ。
大社には美しい神苑もあり、多くの梅が植えられているのはそちら。500円で入場する事が出来ます。
北野天満宮とは違い、余りこんでいませんので、ゆっくり梅を見て回る事が出来ました。
まとめ
梅の時期に行われる、「うめ」にちなんだお祭りを二つ紹介させていただきました。
北野天満宮は、京都で一番の梅の名所。もちろん人出も随一です。
梅宮大社は、人ごみが苦手な人におすすめ。落ち着いた中で梅を楽しむ事が出来ます。
馥郁と薫る梅の香りに誘われて、お出かけしてみてくださいね。