Babymetal 世界的人気アイドルとメタルにまつわる2つのポイント!
2017/09/03
2010年の活動開始以降、徐々に人気を拡大していき、今や日本を越えて世界的な人気を獲得したBabymetal。
2014年には初のワールドツアーを成功させ、2015年、老舗英国ロック雑誌「Kerrang!!」の音楽賞では、「THE SPIRIT OF INDEPENDENCE AWARD」を受賞しました。
さらには、イギリスの世界的フェスティバル「Reading and Leeds Festivals 2015」のメインステージに史上最年少で出演し、2日間でのべ9万人を動員
、今年リリースした2ndアルバム『METAL RESISTANCE』は、日本で2位、オーストラリアで7位、イギリス15位、アメリカで39位と世界中で大ヒットをしています。
これまでも、日本のアーティストが世界進出に挑戦していますが、海外チャートにランクインするなどといった事例は極めて稀です。ましてや、海外での音楽賞受賞や大手音楽フェスのメインステージでのパフォーマンスは夢のまた夢ともいえるような存在でした。しかし、Babymetalはそのすべてを、あっさりと実現してしまいました。
私は、この成功の理由がどこにあるかを考え、彼女たちが「メタルロック」を取り入れた音楽性を持っていることが大きいのではないかと考えました。「メタルロック」なら、2つのポイントから、他の競合との競争が避けられるからです。
今回はBabymetalがなぜ「メタルロック」によって、競合と差をつけ、世界ブレイクをしたかお話していきたいと思います。
従来の日本人アーティストと違う海外展開
前述したとおり、Babymetalの音楽性はメタルロックを意識したものになっています。しかし、このメタルロック、コアなファンベースはあるものの、現在の世界で主流となっている音楽ジャンルとは異なっています。
日本のアーティストが世界でビューを行う際は、世界的にトレンドとなっている音楽性を取り入れたものになっています。
例えば宇多田ヒカル、RihannaやBritney Spearsなどといった世界的アーティストを手がけた、売れっ子プロデューサー StargateやTricky Stweartとタッグを組んだ作品を発表しました。
PerfumeはHIP HOP以来の音楽ムーブメントといわれることもある、EDMサウンドを意識した作品を発表、ONE OK ROCKもエモロックを意識した作品を発表しています。
しかし、海外のトレンドを意識してしまうと、どうしても本場のアーティストと比べて、引けをとってしまう部分もあります。「日本人の割に、本格的なアーティスト」の曲より、「本場のアーティスト」の曲が注目され、支持を集めるのは仕方の無いことです。
しかし、Babymetalはそのいずれにもはまらない音楽性によって、この問題を避けました。これがひとつの個性として、コアな海外のメタルファンや日本オタクを巻き込んで火がつき、口コミでの人気を広めていくこととなりました。
世界中のアイドルとは一線を画す展開
また、Babymetalはどうみてもアイドルです。ルックス、ステージ衣装、振り付けどれを見ても否定の余地がありません。
しかし、メタルロックとは日本を含め世界中で、決してアイドルが手を出すような音楽ジャンルではありません。
通常、アイドルの音楽性はその当時の音楽トレンドに強く影響を受けたものになっています。例えば、Britney SpearsやBackstreet Boysがブレイクした時期は、彼女同様のバブルガムポップが世界中に広まりました。
その後、Avril Lavigneがブレイクすると、世界中のアイドルがパンクロック調の作品をリリースするようになりました。
また、近年Ariana GrandeやJustin BieberはEDMから、ブラックミュージックやトロピカルハウスと、トレンドをタイムリーに反映させた作品をリリースしています。
しかし、あえて流行とは縁がないメタルというジャンルを、アイドルが取り入れることで、右にならえのアイドル界で異色の存在として、非常に注目されるようになりました。
3.まとめ
Babymetalが「メタルロック」により、世界的ブレイクを果たした理由は2点です。
1.他の日本人アーティストと違い、海外の音楽トレンドを意識しなかった
2.世界中のアイドルとは一線を画す音楽ジャンルを取り入れた
の2点です。
この、「メタルロック」という音楽性を武器に、Babymetalがどこまで世界的ブレイクを拡大させていくか、今後も注目が集まります!!