5年ぶりに行けた嵐 コンサートレポ in 札幌 ARASHI Anniversary Tour 5×20 嵐の20年間の集大成
2020/08/04
史上空前の全50公演というツアーを決行した嵐。
嵐の普段のツアー公演数はおよそ15公演。
観客動員数は約80万人。
それが今回のツアーでは3倍以上の数であることから
前代未聞であることがわかるであろう。
嵐のファンクラブの会員数は年々増える一方であり、
ファンクラブに入っているからとてコンサートに当たるわけではない。
当たるのは4、5年に一度というのが普通であるが、
中には10年以上当たっていない人もいる。
今回の50公演という数字は、
ファンクラブ会員256万人なるべく全員が、
一度は参加出来るようにという嵐からの熱い思いから実現したのである。
私は札幌の公演に参戦することが出来た。
参戦は実に5年ぶり。
今日本当に嵐に会えるの…?もしかしたら今日が嵐に会える最後かもしれない…
Contents
「5×20のオープニングは5×10の時とおなじ…」
オープニングは「感謝カンゲキ雨嵐」。
イントロが鳴るとファンからのキャー、
ワーという黄色い声援が一斉に轟く。5人は大きなスクリーンの上に登場した。
本当に嵐が目の前にいる…!!
「感謝カンゲキ雨嵐」がライブのオープニングに使用されるのは今回が2回目。
1回目は10周年のライブ「ARASHI Anniversary Tour 5×10」の時である。
この曲は、嵐からファンへの感謝の意を伝えている曲とされている。
10周年目に続き20周年目でもオープニングでこの曲を選んでくるあたりが、
何とも粋な計らいである。
「Oh yeah!」、「Step and Go」と盛り上がる曲が続き、
会場のボルテージも上がってくる。
「Oh yeah!」のイントロが流れると、会場はわぁぁぁぁぁ
と割れんばかりの歓声。もわもわと熱気も感じられる。
映像を挟み、
嵐のかっこよさに魅せられたところで相葉さんメインの「I’ll be there」、
櫻井さんメインの「迷宮ラブソング」と続く。
そしてここで「La tormenta 2004」。
えっ、こんな昔の曲を歌ってくれるの?
こんなに大人になった嵐さんが?エモすぎる…
懐かしのナンバーが出てきたことに客席からは歓喜の声が。
時が2004年にシュンっとタイムスリップしたファンも多いであろう。
この曲はライブでしか歌わない曲のため、聴けるのは非常に貴重である。
「嵐、二宮が魅せる果てない空」
オリジナルアルバムを引き下げたツアーでは、
そのオリジナルアルバムに収録されているソロ曲をそれぞれ披露するが、
今回のツアーはオリジナルアルバムではなくベストアルバムのツアーであるため、
それぞれのソロ曲の披露はない。
その代わりと言ってか、
メンバーが1人メインになって歌う曲を
今回のツアーでは用意してくれていた。そんな演出も嬉しい。
メイン1人目は二宮さん。曲は「果てない空」。
二宮さん主演のドラマ「フリーター、家を買う。」
の主題歌だったからであろう。
この日の二宮さんは、
全力で気持ちを伝えてきているように個人的には感じた。
大丈夫?ニノ大丈夫?なんか苦しそうだけど大丈夫か…?心配になるぐらいだった。
2020年いっぱいで活動休止が決まっている嵐。
彼なりにきっと抱えてる思いがあるのだろう。
しかし、スターゆえ、全てを伝えることはできない。
色々な感情が入り交じったような、だがやはり寂しいのではなかろうか。
そんなふうに受け取れる歌声だった。
これは、この曲より前に披露された「Breathless」でも感じたことである。
壊れてしまいそうで、パリンと割れてしまいそうな、
見ているこっちまで苦しくなってしまうような、そんな彼がそこにいた。
「果てない空」で確信した。
間違いない。彼は思いのたけを全てぶつけに来ている…。
「嵐からの愛」
続く「アオゾラペダル」は櫻井さんメイン。櫻井さんによるピアノ演奏もある。
途中まで櫻井さんが弾き、途中からは「ここから皆さんも一緒に」。
会場全体があたたかいオレンジ色のライトに包まれ、
櫻井さんの伴奏と共に会場の大合唱。
ブワッと涙が溢れてきた。
おそらくこのタイミングで涙したファンは多いはず。
MCを挟み、「マイガール」と「One Love」が続く。
こんなに素敵なラブソングがあるだろうか。
しかもこれが、嵐から直接送られてくるのである。目の前にいる嵐から。
活動休止をわかった上で聞くマイガールは涙せずにはいられない。
嵐が全力でありがとうを届けに来ている。
全力で感謝をファンに伝えに来ているのだ。
そして「One Love」では100年先まで愛を誓ってくれる。
マイガールに続いて愛を歌ってくれてるんだね…嵐さんからの愛だわ…
嵐からの盛大な感謝と愛。
涙無しでは受け取ることができない。
そして大野さんのダンスがメインのパート。
圧巻。とにかく全てが圧倒的。
軽やかに、しなるように、綺麗なダンスを魅せられる。
「Face Down」、「つなぐ」、「Crazy Moon~キミ・ハ・ムテキ~」などダンスナンバーが続く。
嵐は仲良く楽しそうに歌っているイメージの方もいるかもしれないが、
嵐は歌って踊れるアイドル。踊りにも魅せられる。
「“5 is my treasure number”」
挨拶を経て、5×20。
挨拶の時点で号泣しているにもかかわらず、
さらに追い打ちをかけてくる嵐。
会場の至る所からぐすぐすと鼻をすする音が聞こえていた。
5×20はツアーのための新曲。
MVのメイキングにて、二宮さんはこの曲を「お祝いの歌」と言っていたが、
後のNetflixにて櫻井さんは「このラップ詞は泣きながら書いた」と言っている。
泣かずにはいられない1曲。
この曲を聞けば、嵐が嵐のことを本当に愛していることがわかるだろう。
それ以上何も言うまい。
ファン以上に、嵐は嵐のことを愛している。そんな1曲。
ライブではこれまでの20周年を振り返るような5人の写真と共に歌詞が流れる。
音源ではなく生で聞く5×20の破壊力は凄まじかった。
MCから5×20まで泣きっぱなしである。
「嵐に伝えたかったこと」
アンコールは「ファイトソング」「エナジーソング〜絶好調超!!!」
「ピカ☆★☆ンチDOUBLE」「Love so sweet」「Happiness」。
これでもかと嵐らしさを詰め込んだアンコール。
前半3曲はコールアンドレスポンス山盛り。
ファンと共に嵐もぴょんぴょんとジャンプ。
腕をぶんぶんと振り、弾ける笑顔と大きな声で何回も「ばいばーい!」。
嵐と一体になれる喜びに打ちひしがれる。
明るい、盛り上がる曲たちなのにどれも泣けてくるのは何故だろうか。
終わりが近づいているのは百も承知だが、終わりたくない。
この時間が永遠に続けばいいのに。これが終わったら、
もう嵐とは二度と会えないかもしれない。
でも、今は楽しい。
そんな複雑な気持ちの中で迎える「Love so sweet」。
スクリーンには今回のツアーのリハーサル映像やオフショットなどがたっぷりと映し出される。
嵐本人を見るべきか、スクリーンを見るか、
目が足りないと思ったファンはおそらく会場の全員であろう。
最後の「Happiness」はもうずっとわんわん泣きながら手を振っていた。
周りを見ると、周りの人達も皆そうであった。
声が枯れるくらいに叫んだ。
ただ感謝を伝えたかった。
ありがとうを伝えたかった。
このツアーに限らず、嵐は休止が決まってから全力で、
ファンに愛と感謝を伝えにきてくれている。
嵐からは沢山の愛をもらったのに、
我々は何も返すことが出来ていない。
何も、嵐に伝えられていない…
ただ1つ、ありがとうを伝えたくて、その思いだけで今回参戦した。
正直、全く上手く伝えられなかったと思う。伝わっているかどうかすらもわからない。
それでも、伝えずにはいられないのだ。
こんなに大きな沢山の愛をもらっておいて、何も返さず、伝えないわけにはいかない。
もう、あと何回嵐と繋がる機会があるかわからないが、
その機会があるたび、
ありがとうを伝えずにはいられないのだ。
今まで、ありがとう。愛をくれて、ありがとう。
伝える思いは、これだけで十分である。